なにかに夢中になっている人は魅力的です。たとえそれがいき過ぎた愛だとしても。
抑えきれない愛を詰め込んだ部屋にお邪魔して、その人のこだわりのライフスタイルを探る企画「あの人の偏愛部屋」。
第4回は、アパレル関係で働くkazzycomさんの「ゲーム愛が過ぎる部屋」です。
ゲーム機材のビビッドカラーと床のモノトーンの組み合わせが、訪れる人を非日常へといざないます。部屋いっぱいに飾られた80年代、90年代のゲームやグッズを目の当たりにして、思わず「懐かしい!」と叫んでしまいました。kazzycomさんは、部屋に来る友人たちの反応を見るのも1つの楽しみと言います。ゲームコレクションをインテリアに昇華させたkazzycomさんに、ゲームに対する思いを語っていただきました。
1.きっかけは、ゲームで遊んだ幼少期の思い出
kazzycomさんの幼少期は、家庭用ゲーム機の全盛期で、多くの子どもたちがファミコンで遊んでいました。子どもの頃にゲームをして遊んだ記憶は大人になっても色濃く残っていると、kazzycomさんは興奮気味に話します。
ゲームの魅力は、アイデアが詰まっているところ
技術が進化した現在では、実写のようにリアルな映像を楽しめるゲームもあります。しかし、kazzycomさんが主にコレクションしているのは、80年代、90年代のレトロなゲームばかり。最新のゲームにはない魅力があるそうです。
2.コンセプトは「80年代、90年代のゲームでつくる異空間」
数あるゲームのなかでも、kazzycomさんは自分が幼少期に遊んでいた80年代、90年代のゲームに強い思い入れがあります。
ゲーム機やソフトを部屋に飾る際は、余白を意識しているそうです。家具を壁に寄せて中央の空間を広くとったり、壁面すべてにソフトを置かず白い面を残したりと、kazzycomさんのセンスが光ります。
もともと木目だった床には白と黒のタイルを敷いて、非日常的な異空間を演出しました。
カセットボード
部屋づくりで最初に手掛けたのは、有孔ボードを活用したカセット類を飾れるディスプレイ。ゲームカセットの販売店で同じような展示を見て、影響を受けたそうです。飾るカセットの選び方にもこだわっています。
80年代は格闘ゲームが流行っていたそうですが、kazzycomさんが主に集めているのは青春を捧げたシューティングゲームです。
ゲーム機
ゲーム機本体もさまざまな機種が飾られています。ファミリーコンピュータ(通称ファミコン)、スーパーファミコン、ゲームボーイ、PlayStation®など複数揃える徹底ぶり。
ブラウン管テレビ
部屋に入って驚いたのは、テレビの数。それも、今ではめったにお目にかかれない、ブラウン管のテレビが8台も置かれていました。
赤色のテレビは70年代のもの。幼少期は親から譲り受けたダイヤル式のブラウン管テレビでゲームをしていたそうで、その時の記憶を頼りに探しました。kazzycomさんの記憶にある幼少期の部屋を、細部まで正確に再現しています。
書斎
狭い空間が好きと話すkazzycomさん。クローゼットの中につくった小さな書斎を紹介してくれました。
テーブル筐体
古いアーケードゲーム機はモニターが壊れており、ゲームとしては遊べませんが、テーブルとしての役割を担っています。
ファミリーコンピュータ・ディスクシステム
80年代には、専用のフロッピーディスクを機械に挿入すると別のゲームに書き換えられるファミリーコンピュータ・ディスクシステムも流行しました。おもちゃ屋にはこのシステムを搭載したディスクライターが置かれていて、kazzycomさんもよく利用したそうです。こちらは、kazzycomさんが収納ボックスを使用してDIYしたもの。ソフトのコレクションは本物ですが、外側は機械を模したインテリアです。
3. 年代を揃えて飾ることでショーケースがより映える
ショーケースの飾りはバランスが崩れやすいため、難度が高いです。きれいに見せるコツは、最初にレイアウトを明確にしておくことだそう。
コレクションを見つめるkazzycomさんの表情は、愛を超えて使命感にあふれていました。
ショーケース1
一番上の段には、漫画雑誌を置いています。その下の段には、ビックリマンシールがあります。
隣にある白い棚には、頻繁に使っているPCEngineのソフトを収納しています。
ショーケース2
上段と下段には、80年代前半にkazzycomさんがプレイしていたゲーム&ウオッチが置いてあります。中段にあるのは、ハドソンのゲーム機とグッズなどです。
シンプルな家具でゲームのディスプレイを目立たせる
kazzycomさんの部屋にある家具は、装飾のないシンプルなものばかり。家具をシンプルにすることで、ゲーム類のディスプレイを目立たせるのが狙いだと話してくれました。
ソフトの本数を減らして、大人っぽいゲーム部屋を目指す
子ども時代の記憶を具現化するために、コレクションの数を増やし続けてきたkazzycomさん。今後は80年代、90年代のコンセプトはそのままに、アイテムを厳選することで余白を増やし、部屋を大人のイメージに近づけたいと考えています。
4.ゲームは、心身のバランスを取るための癒やし!
週末は、ゲーム部屋でくつろぐ
連休を利用して、友人が部屋に遊びに来ることもあるそうです。お酒を酌み交わしながら、懐かしいゲームで遊ぶ時間はあっという間に過ぎ、気がつけば朝になっていることもしばしば。
日常生活でストレスを感じることがあると、kazzycomさんはゲーム部屋に身を置くことで心をリセットすると言います。
◼️プロフィール
kazzycomさん
Instagram:@kazzycom
アパレル関係
埼玉県
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