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本好き・旅好き・工芸品好きがつくる来客が過ごしやすい部屋|こだわりの部屋づくりvol.38

目次

お気に入りの家具やインテリア、DIYやカスタマイズ、賃貸でも購入物件でも自分らしさに妥協したくない。そんな部屋づくりにこだわった人たちを紹介する「こだわりの部屋づくり」シリーズ。

今回ご紹介するのは、東京都品川区にお住まいの_oooo1221_さんの部屋です。来客をもてなす空間づくりと、本や工芸品といった趣味のアイテムを飾るコツについてお話を伺いました。

「来客が過ごしやすい空間」がコンセプト

テレビ周りのインテリア

大学卒業のタイミングで一人暮らしを考えたという_oooo1221_さん。就職1年目の6月に引越し、約3年がたちます。
「ある程度の広さがあること、室内が正方形に近い形であることが決め手でした。正方形のほうが、家具を配置するときに自由度が高いです」

大勢で集まりやすいダイニングテーブル

オーダーメイドのダイニングテーブル

お酒が好きという_oooo1221_さん。自宅に人を招くのも好きなので、ダイニングテーブルはオーダーメイドしたそう。

このダイニングテーブルを買うときに考えたのが、『人が部屋に来たときにみんなが過ごしやすい空間』でした。部屋の中心にテーブルを置くことは決めていましたが、ちょうどいいサイズのものがなかなか見つからず…最終的にはオーダーメイドしました。苦労した分、愛着もあります

一人暮らしとしては大きめですが、大勢で集まりやすいことを重視。仕事用のデスクとしてもゆったりと使えるため、気に入っているそうです。

食器やグラスは見せる収納に

食器も、みんなに勝手に取ってもらえるよう『見せる収納』にしています。遊びに来た人が、好きにグラスを選んで自由にお酒を注いでほしいなと思って

旅先で出合った「好きなもの」を自由に飾る

旅先で出合ったアイテムが集まる部屋

一人暮らしを始める前から、インテリアに興味があったという_oooo1221_さん。実家にもデザイナー家具が多かったと振り返ります。

目指すスタイルは、明確には決めていませんでした。旅先の骨董品屋で見つけたものを置いてみるとか、わりと『つぎはぎ』でつくってきた感じですね。古いものを買うときは、どういった地域でつくられたのかも知りたくなります。そのほうが、使うときもより楽しめるので

雑貨や家具の色は、ベージュと茶色を基本に、青を差し色として入れています。部屋全体に統一感があるのは、使われている色が少ないからかもしれません。

お気に入りのアイテムはお香立てと民芸品の食器

イギリスの骨董市で購入したお香立て

イギリスの骨董市で購入したお香立て

こちらのお香立ては、実は銀の小物入れ。イギリスで購入した、思い出深いアイテムです。

ロンドンのポートベロー・マーケットという骨董市で買いました。今も毎日、お香を焚いて炊いています

民芸品の食器もお気に入り

九州の小鹿田焼がお気に入り

小鹿田焼(おんたやき)という九州の焼きものもお気に入り。実際に料理を盛って愛用するのが、_oooo1221_さん流の楽しみ方です。

お気に入りの焼き物コレクション

空間ごとのポイント

一人掛けの椅子はくつろぐスペース

リラックスできる一人掛けの椅子

_oooo1221_さんの部屋は、9.4畳のワンルーム。だからこそ、家具の配置にはこだわりました。
ベッドは玄関から1番遠い場所に。オーダーメイドしたお気に入りのダイニングテーブルは、部屋の中心に置いています。

在宅勤務になり、ダイニングテーブルに仕事用の大きなモニターを置きました。日中の大半はここで過ごすので、常に仕事の雰囲気を感じるようになってしまって…

そこで、一人掛けの椅子を購入。仕事が終わったらこの椅子に移動してくつろいでいます。

本棚からあふれる本もインテリアの一部

200冊ある本もインテリアの一部に

実家でも本に囲まれて育ったという_oooo1221_さん。ジャンルを問わずさまざまな本を読むため、気づけば本があふれていたと笑います。

今、部屋には200冊くらい本があります。本棚からあふれた本を崩れないよう積んでいった結果、自然にこんなレイアウトになりました

積みあがった本の上には、つがいの鴨。骨董屋で購入した、東南アジア製のオブジェです。本もインテリアの一部に見えるのは、こういった遊び心のおかげかもしれません。

古本屋など、本に囲まれた空間が好きで。最近読んだ本で心に残っているのは、久石譲さんの『音楽する日乗』です

テレビ台を兼ねた本棚は、板とコンクリートブロックを重ねただけのDIY。Instagramで見たアイデアを取り入れました。

本を基準にサイズを考えました。下段は単行本サイズ、上段は文庫本サイズでつくり、前後で2冊ずつ収納できるようにしています

絨毯を重ねて敷くこだわり

トルコ絨毯風ラグに絨毯を二枚重ね

差し色の役割も果たす、ブルーの絨毯。トルコ絨毯風の青いラグの上に、青みがかったグレーの絨毯を重ねています。洋品店RIPPLEを営む岩野久美子さんのお宅を雑誌で見かけ、参考にしたそうです。

畳の部屋に、違う柄の絨毯を何枚か重ねていたのがすごく素敵で…真似しちゃいました(笑)

植物は癒やし

毎日のリズムをつくる植物たち

_oooo1221_さんは、植物を部屋に置くメリットも教えてくれました。

水やりが習慣づいて、1日のリズムができます。植物が成長する様子を見るのも楽しいですね。『今日は新芽が出ているな』とか、見ていると癒やされます
ベランダに吊るした植物たち
ダイニングテーブル上のグラスに挿した植物

ベランダに吊り下げたり、グラスに挿したり…さまざまな方法で植物をインテリアに取り入れている_oooo1221_さん。気候に合った育てやすいものから挑戦するのがコツだそうです。

お気に入りのサボテンはリプラリス

育てやすかったのは、リプサリスというサボテンです。日本とは気候が違う産地の植物は育てにくく、枯らしてしまったこともあります

キッチンは収納をDIY

吊るし収納でキッチンの狭さをカバー

キッチンは狭いので、収納が課題でした。よく使う調理器具は基本的に吊るしています

窓枠には、スパイス用の棚を。コンロ脇には調理用の棚をDIY。狭いスペースを最大限に活用するための、細やかな工夫が感じられます。

部屋づくりの過程

部屋づくりは自分を知る機会

少しずつ買い揃えた家具や家電たち

ほとんどの家具や家電は、引越し後に少しずつ買い揃えたそうです。最初に、ベッドとダイニングテーブルを購入。その後、食器棚やテレビボードをDIYしたり、買い足したりしていきました。

自分が好きなものや、心地よいと感じるものだけを置く。そうすれば自然とまとまるし、自分がどんなときに楽しいと感じるかが分かってきます。部屋づくりは、自分が好きなものを知る機会です

骨董店が好きな_oooo1221_さんの部屋には、自然と古い質感のものが集まります。その結果、色や素材が自然と揃い、空間全体がまとまるのです。

「一目惚れ」の衝動買いはOK

家具も雑貨も、時間をかけ気に入ったものだけを購入するという_oooo1221_さん。しかし、ときには一目惚れして衝動買いすることもあるそう。

衝動買いにも2種類あると思います。『好きかどうか分からないけど、なぜか買ってしまった』というパターンと、『一目惚れ』するパターン。私の場合、一目惚れはありますが、自分が好きかどうか分からないまま衝動的に買うことはありません
それから、次に引越してからも使えるかという点も気にします。パーツを組み合わせて拡張できたり、サイズが変えられたりするものがいいです

今後は旅先で出合った面白い雑貨やインテリアを取り入れたい

旅行が好きな_oooo1221_さんですが、コロナウイルス感染拡大防止のため、最近はどこにも行けていないといいます。状況がよくなったら、いろいろな場所に出かけたいと話してくれました。

今は難しいですけど、そこにしかない面白い雑貨やインテリアのデザインなどをもっと見たいです。自分の部屋に取り入れたいですね。今、興味があるのはアフリカやチベット、東南アジアです

これから部屋づくりを始めたい方へ

一人暮らしを思う存分楽しんでいる_oooo1221_さん。これから部屋づくりを始めたい方に向けてメッセージをいただきました。

自分だけの空間をつくるのは、とても楽しい作業です。自分は何が好きかな、逆にこれはあまり好きじゃないな、というのを感じながら家具やアイテムを選ぶと、より楽しいと思います

大切なのは、部屋でどう過ごしたいかを明確にイメージすること。部屋づくりとともに自分らしさも追求できると話してくれました。

■プロフィール
_oooo1221_さん
Instagram:@_oooo1221_
年齢:24歳
仕事:会社員
東京都品川区
一人暮らし
間取り:ワンルーム 9.4畳