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カウンターでこだわりコーヒーを楽しむ!100円ショップのアイテムもフル活用した喫茶店風の部屋|こだわりの部屋づくりvol.33

目次

お気に入りの家具やインテリア、DIYやカスタマイズ、賃貸でも購入物件でも自分らしさに妥協したくない。そんな部屋づくりにこだわった人たちを紹介する「こだわりの部屋づくり」シリーズ。

今回ご紹介するのは、兵庫県在住のmasaomi40さんの部屋です。住み始めた当時はインテリアの知識もあまりなかったそうですが、2年半くらい前に「どうせなら自分の好きな部屋に住みたい」と思い立ち、少しずつ部屋づくりをしてきました。こだわりの喫茶店風カウンターは、趣味のコーヒーを楽しむのに最高の場所。「好き」を追求しつづけるmasaomi40さんの部屋づくりの過程や、100円ショップのアイテムをうまく取り入れるコツなどをご紹介します。

1.カウンターにこだわった「喫茶店風」のキッチン

カウンターにこだわった喫茶店風キッチン

masaomi40さんの部屋は1LDK。この部屋を選んだときには、部屋づくりに対して明確なコンセプトは持っていなかったそうです。しかし、内見で空っぽの状態の部屋を見たとき「ここにカウンターを置きたい!」と、強いイメージが思い浮かびました。

実は昔、母が喫茶店をやっていたんです。暗い照明のなかで、ゴールドやシルバーの赤みがかった小物が置かれていました。自分では意識していなかったのですが、今思えば自然とそのイメージに寄せていった感じですね

黒を基調としたインダストリアルな雰囲気のなかに、木の質感と赤みがかった色を取り入れています。カフェというよりも「喫茶店風」と呼ぶのがふさわしい、レトロで温かみのあるキッチンです。

黒い照明で大人っぽい雰囲気に

キッチンカウンターと黒い照明

masaomi40さんはカウンターの上の空間が寂しいと感じ、黒いランプシェードの照明を3つ吊り下げました。その結果、昼と夜で印象が変わる大人っぽいキッチンに仕上がっています。黒いランプシェードの照明

もともと、仕事から帰ってきた後の時間を活用して部屋づくりをすることが多かったです。だから部屋づくりも夜のイメージが先行していました。ところが、SNSで昼間のキッチンの写真を載せたら反響がよくて。最近は昼間に撮影した写真ばかりアップしています

自炊はあまりしないというmasaomi40さんにとって、キッチンは「コーヒーを淹れる場所」。カウンター周辺にはコーヒー関連の道具を見えるように置くことで、喫茶店のような雰囲気を強調しています。

100円ショップのアイテムもフル活用

100円ショップのキッチンアイテムも取り入れる

masaomi40さんは100円ショップのアイテムもたくさん取り入れています。実際にアイテムを見ることで、アイデアやインスピレーションがわくことも多いそう。キッチンの至るところに、masaomi40さんのセンスとアイデアが光っています。

これとこれを合わせたら面白そう、と組み合わせを自然に考えてしまうんですよね。自分がイメージしたもの以上のアイテムを見つけたらうれしいです

たとえば、コーヒーミルを洗うブラシといった小物を、100円ショップで購入したドリンクホルダーとキャニスターを組み合わせてきれいに収納できるようにしました。無機質になりやすいレンジフードも、100円ショップで購入したランチョンマットをマグネットシートで貼り付ける工夫をしてます。

100円ショップを巡回していたときにこのランチョンマットに出合い、ひらめきました。あとは、映画を見ていて『メモをぶらさげたらお店っぽくなるな』と思い、真似しています

換気扇フードの下には調理道具を吊り下げていますが、これも100円ショップで揃えたキッチンツールだそう。調味料は、生活感が出るものをカウンターの中に隠し、砂糖や塩などは100円ショップで購入した袋に入れてうまく目隠ししています。

2. お気に入りのアイテムは天板の厚みにこだわったカウンターと趣味のコーヒー道具

色味と天板の厚みにこだわったカウンター

色味と天板の厚みにこだわったカウンター

部屋づくりの起点となったカウンターは、一番お気に入りのアイテムです。

黒に近い色味で、天板が分厚いカウンターが理想でした

店頭ではイメージどおりのものが見つからず、最終的にはインターネットで購入しました。赤い座面のカウンターチェア

カウンターの椅子もインターネットで購入。ここで食事をするので、座り心地のよい椅子を探したそうです。

椅子の座面は、豆を挽くコーヒーミルの色に合わせて赤に。コーヒーミルは、ほとんどのメーカーで黒や白なんですが、母の喫茶店では赤いコーヒーミルを使っていたのでこの色にしました。そのため、とても思い入れがあります

趣味のコーヒー道具はすぐ手に取れる場所に

ディアウォールで取り付けた棚

コーヒーを淹れるのが趣味のmasaomi40さんは、コーヒーの道具をとても愛しています。カウンター内部にディアウォールで棚を取り付け、コーヒーカップや道具を置いています。

毎日使うものなので、すぐに手に取れるところにおいています。常に眺めていたいですね

コーヒー道具の色味と質感にもこだわりがあり、ゴールドやブロンズで揃えています。特にサイフォン式コーヒーメーカーは、ゴールドとブラウンという珍しい色味なため、値段もかなりしたそうです。
一方、コーヒー道具以外のアイテムにはあまりお金をかけていません。インテリアとして飾っているフェイクグリーンや写真立ては、100円ショップで購入しました。色味を合わせることで統一感が出るように気を配っています。

3. 空間ごとのポイント

ウォールステッカーが映えるリビング

ウォールステッカーが映えるリビング

masaomi40さんは『ビターテイストのDIY&インテリア』という本を愛読しています。掲載されていたある部屋の住人が、Instagramで見かけたウォールステッカーの制作者と同一人物だと知り、驚いたそうです。

この方の部屋に憧れています。もちろん部屋の大きさは違うのですべて真似をするわけにはいかないですが、自分の部屋に合ったステッカーを選ばせていただいて、そこから自分のテイストを出しつつ部屋づくりをしていきました

選んだステッカーをリビングの窓に貼るため、カーテンをやめてブラウンのブラインドにしました。さらに、カーテンレールボックスをDIYで取り付けました。
もともと普通のフローリングだった床には、憧れだったヘリンボーン柄のシートを貼っています。ほかにも、柄物のラグに挑戦したり、グリーンのソファに合わせてからし色のクッションをプラスしたり、植物を飾ったりとバランスを見ながら好きなものを取り入れています。

以前は生活感にあふれた普通のリビングでしたが、ウォールステッカーをきっかけに「好き」を追求していくことでmasaomi40さんの個性が際立つ素敵なリビングになりまし
た。キッチンでコーヒーを淹れ、リビングのソファに座って映画を見ながら過ごす時間が好きだそうです。

カウンターと背の高さを合わせたデスク

カウンターと背の高さを合わせたデスク

デスクは背の高さにこだわって選びました。カウンターとデスクを同じ高さにすることで、部屋が広く感じるからだそうです。

キッチンのカウンターと高さがぴったり同じで、色味も合う既製品を見つたので、『これしかないな』と思い購入しました

天板の下には100円ショップで購入したトレイを置き、デスクまわりの小物を収納しています。レトロな卓上ライトが、映画のワンシーンを連想させます。

映画が好きで。図書館などに、このバンカーズランプがよく登場するんです。ぜひうちにも欲しいなと思って購入しました。結果、大満足ですね

トイレには遊び心を

トイレの壁に設置したハンティングトロフィー

トイレはキッチンやリビングとは異なり、ゴージャスでラグジュアリーに。ハンティングトロフィーと呼ばれる鹿の頭をモチーフにしたアイテムは、クリスマスの時季には赤い鼻を付けてトナカイのように飾り付けるそうです。

細かい遊びの要素を入れるのが好きです。誰かが遊びに来たときに、トイレのドアを開けたら『えっ!?』と驚くようにしたかったんです

壁紙とハンティングトロフィー以外は、100円ショップのアイテムを駆使してつくりました。タンクレス風のDIYは、つっぱり棒とプラスチック、段ボールを組み合わせて、1,000円もかからなかったそうです。

プロを真似た部屋づくり

アパレルショップ風の洋服収納

衣類は寝室に収納しています。厳選したアイテムが整然と並び、全身が映る大きな鏡が立てかけられアパレルショップのよう。これは狙ってつくりあげたとのこと。

服を置くならアパレルショップを真似る。ベッドを置くならホテルを真似る。プロの真似をするのが一番いいと思っています

ハンガーで洗濯物を干し、取り込んだ後はたたまず、そのままハンガーラックに掛けるだけ。シーズンオフの衣類はたたんで収納しています。衣替えのときは、たたんだ衣類とハンガーの衣類を掛けかえるだけと簡単。結果的に家事も効率化されました。ホテルライクな寝室

ベッドの上にはひまわりのアートパネルが飾ってあり、ホテルライクな雰囲気です。

人からの受け売りなんですけど、『アートパネルと、観葉植物と、間接照明の3つを抑えていればそれなりに見えるよ』と言われたんです。なるほどな、と納得しました

4. 部屋づくりの過程

カウンターを起点にキッチンから部屋づくり

キッチンカウンターを起点にした部屋づくり

masaomi40さんは、インテリアに関する知識がまったくない状態から部屋づくりを始めました。部屋のテイストをあらかじめ決めずに、少しずつ自分らしさを出していこうと考えたそうです。

こだわりをもちたくない、というのがこだわりですね。好きなものを好きなように置いて…というふうに部屋づくりを進めていったら、今の部屋が自然にできあがりました

最初に強いイメージが浮かんだカウンターから取りかかり、キッチンをつくりあげていきました。コーヒーの道具を置くためにディアウォールで棚を取り付けたところ、インテリア熱が高まり、その勢いでリビングの部屋づくりを進めたそうです。リビングも最初は何から手をつければいいか悩んだそうですが、ウォールステッカーとの出合いから一気にイメージが膨らんでいきました。

部屋づくりにおいて、苦労というのはあまりしたことはありません。『自分のイメージをどう再現していくか』が僕なりのインテリアなので。考えている時間が楽しくて仕方ないです

部屋づくりにおいて、masaomi40さんは直感や感性を大事にしています。少しでも違和感があったら、1つ物を減らしたり、数ミリ単位で動かしたりするのだとか。自分が一番居心地いい、自分が見ていて気持ちいいことを大切にして、試行錯誤の過程も楽しんでいます。

直感で置いてみて、後からインテリアの知識を知り、『そんな理屈があったんだ、自分もちゃんとできてるな』と気づくことのほうが多いですね。奥に高いものを置くとか、横に並べるときは山形にするか谷形にするかとか。あえて知識を入れずに、自分の感性を信じてやっています

今後はカウンターの上のレイアウトを見直したい

キッチンカウンターに置かれたエスプレッソマシン

masaomi40さんは今、ラテアートを練習中です。ラテアートに使うエスプレッソマシンはカウンターの上に置いていますが、リビング側から見たときに殺風景に感じるといいます。

カウンターの上をもう一度、考え直す必要があるのかなと思っています

自分のイメージを再現できているので、大きな配置換えはほとんどしていませんが、こだわりのカウンターについては今後も理想を追求していきたいとのことでした。

5. これから部屋づくりを始めたい方へ

キッチンとデスク全体の様子

masaomi40さんは部屋づくりを楽しむなかで、高いアイテムだったのに実際に置いてみたら想像と違ったという失敗も経験しています。これから部屋づくりを始めたい方に向けて、メッセージをいただきました。

『とりあえず』で安物は買うな、ということですね。大きな家具はとくに、こだわりをもって選ぶほうがいいと思います

「とりあえずこれでいいか」という感覚で大きな家具を購入すると、最終的に気に入ったものが見つかっても買い直すことになります。手間もお金ももったいないし、本当に欲しいものをあきらめてしまうことにもなりかねません。
できれば部屋に何もない状態から、先にイメージを膨らませること。そして、金銭的に許せる範囲で、自分なりのこだわりを持ってインテリアアイテムを選ぶことが大切だと話してくれました。

■プロフィール
masaomi40さん
Instagram:@masaomi40
年齢:45歳
仕事:製造業
エリア:兵庫県
間取り:1LDK