お気に入りのインテリア、手作りの家具、居心地の良さを追求したリノベーションなど、住まう人の理想が詰まった「こだわりの部屋づくり」についてご紹介するこちらのシリーズ。
今回ご紹介するのは、神奈川県在住のmakoさんの部屋です。古道具や作家がつくる一点物の器が好きなmakoさんは、お気に入りのアイテムを長く大切に使っています。ご家族4人が暮らしているのは、自然素材にこだわった、家全体にぬくもりが感じられる一戸建てです。愛着のあるものに囲まれた、心にゆとりが生まれるmakoさんの部屋づくりをご紹介します。
【makoさん】
年齢:32歳 仕事:保育士
家族構成:夫婦、息子さん(5歳)、娘さん(3歳)の4人暮らし
【住んでいる物件】
物件の種類:注文住宅
間取り:2LDK
「以前は賃貸に住んでいましたが、2016年10月に今の家を建てました。上の子が2歳のときです。一戸建てなので、子どもたちものびのびと過ごせています」
家の近くには大きな公園や森があり、鳥や虫の声に癒やされる生活を送っています。
「自然のそばに住みたいという思いが強かったので、まわりに緑がたくさんあったことが決め手になりました」
1.古き良きものを味わう、古道具に囲まれたカフェ風インテリア
古道具集めやカフェめぐりが好きなmakoさん。好きなものを生活に取り入れて、素敵なカフェ風インテリアを実現しています。
築3年の新しい家ですが、家具や小物の一つひとつに歴史を感じます。個性的なインテリアがたくさん置かれていても、雑多な感じには見えません。統一感があるのは、makoさんが長い年月をかけて集めてきたアイテムを、見せ方にこだわってきちんと配置しているからです。趣味であるカフェめぐりや古道具集めで養われたセンスが随所に感じられる、お気に入りのものにあふれた部屋です。
自然素材にこだわった家
家を建てるにあたって、なるべく自然素材を使いました。コストは高くなりますが、その分夏は涼しかったり、調湿性に優れ結露しにくかったりと、メリットがたくさんあります。
2.お気に入りの器をガラスケースで見せる収納
makoさんが集めたお気に入りの器は、ガラスケースの中に並べられています。収納しつつも、眺めて楽しむことができるのがポイントです。さまざまな形の器をオブジェのようにディスプレイしています。
特にお気に入りの器です。楕円の平皿は松塚裕子さん、マグカップは石川隆児さん、取っ手のついたボウルは岡田直人さんという作家さんたちの作品です。
朝、時間に余裕があるときは、この器を使ってコーヒーやお菓子をゆっくり味わうこともあります。「この器であのスープを飲みたい」というように、料理をつくるモチベーションになっているそうです。
3.空間ごとのポイント
リビング・ダイニング
普段から骨董市や古道具店に通っているというmakoさん。リビングには、ラタンの年季が入った椅子など、古道具を置いています。椅子は4,000円、ガラスケースは3,000円と、しっかりしたつくりのものが安価で購入できるのも古道具の魅力の1つです。
・ドライフラワー
リビングには、ドライフラワーを天井から吊り下げて飾っています。
窓から差し込む光と合わさって、とてもきれいです。
・ライト
テーブル上には、TRUCK FURNITUREのライトを取り付けています。どうしてもこのメーカーのものが欲しくて、わざわざ大阪にある家具店まで実物を見に行き購入しました。
子どもの玩具
木でつくられた子ども用のミニキッチンも、makoさんがDIYされたものです。
シュタイナー教育を取り入れているというmakoさん。オーストリア出身の思想家ルドルフ・シュタイナーによる「教育芸術」※1という考えに基づく理念です。インテリアや玩具は、木などの自然素材を使ったものや手づくりの人形など、素朴な温かみを感じられるものばかりです。
※1 ルドルフ・シュタイナーが理想とする人間としての在り方に基づき考えられた教育方法。
キッチン
男前な雰囲気が好きで、ステンレス製のオーダーキッチンにしました。全部ステンレスにしたかったものの、予算の関係で土台は木にしています。多くのキッチン用品は見せる収納で、インテリアの一部になっています。
キッチン用品にも、昔ながらの“かご”や“ザル”といった古いテイストに合うアイテムを選んでいます。価格が高くても、質のいいものは長持ちします。使うごとに味わい深くなり、経年変化も楽しむことができます。
4.趣味や休日の過ごし方
以前は専業主婦だったmakoさんですが、今の家に引越してから保育士として働き始めました。休日は家族でおやつタイムを楽しむほか、下のお子さんを旦那さんに見てもらい、上のお子さんとカフェに出かけることもあるそうです。
手芸も好きで、お子さんの洋服や人形を手づくりしています。