お気に入りのインテリア、手作りの家具、居心地の良さを追求したリノベーションなど、住まう人の理想が詰まった「こだわりの部屋づくり」についてご紹介するこちらのシリーズ。
今回ご紹介するのは、東京都杉並区在住のゆみこさんのお部屋です。整理収納アドバイザーやルームスタイリストプロとして活躍するゆみこさん。その確かな腕前で女性の一人暮らしでは敬遠されやすい和室を、誰もがくつろげる空間に変身させていました。「友人が集まっておいしくお酒が飲める部屋」をテーマにした和室の部屋づくりを見ていきましょう。
【ゆみこさん】
年齢:36歳 仕事:整理収納アドバイザー、ルームスタイリストプロ
以前は、モダンでスタイリッシュな雰囲気のデザイナーズマンションに住んでいました。2017年7月から、心機一転、イメージ的には正反対とも思える現在の和室に住んでいます。
「前と今のテイストはガラリと変わりましたが、どんな部屋であっても住んでしまえば、そこに合わせられるタイプです」
【住んでいる物件】
ゆみこさんが住んでいるのは、東京都杉並区にあるワンルーム(6畳)の部屋です。日当たりがいい畳の部屋は、訪れる人を旅館の一室に案内されたような気分にさせます。ゆみこさんが部屋を探す際の条件は、4つです。
・2路線が使える
・ガスコンロが2口ある
・お風呂とトイレがある
・家賃が安い
現在の部屋は、間取りを見た時点で住みたい気持ちが湧いてきたそうです。特に部屋に入ってすぐ正面に、大きな窓があるところが気に入っていると話してくれました。
「この辺りは飲み屋さんが多くて、お店同士もフレンドリーです。初めて住む街ですが、住んでみたら驚くほど相性がよかったです」
1.茶色とグレーでつくる和テイストの部屋
テレビ台:楽天 WOODPRO/遮光カーテン:ACTUS/レースカーテン:西友/こたつテーブル:楽天 東京家具/座椅子:楽天 Norzy/ラグ:楽天 アジア工房/座布団:楽天 クッション生活 made in OSAKA
和室の片側がすべて窓になっているのはめずらしい間取りではないでしょうか。昼間はレースカーテンだけで過ごすという室内は、お日さまの光が差して眠気を誘うような暖かさです。全体的には茶色ベースで揃えて和の雰囲気を出していますが、所々にグレーを使うことでモダンな印象をプラスしています。
2.お気に入りのアイテムはラダーシェルフ
ラダーシェルフ:楽天 WOODPRO
ゆみこさんの1番のお気に入りはラダーシェルフです。スペースが限られていたので、ピッタリはまるサイズの物が見つかったときは、本当にうれしかったと笑顔で話してくれました。キッチンの後ろなので、頻繁に使う油や塩などの調味料のほかに、鍋や竹のザルなどを収納しています。
3.空間ごとのポイント
テレビ台
引越しのタイミングで友人からもらったテレビは、偶然にも部屋にピッタリな「和」を感じさせる茶色のデザインでした。合わせて選んだテレビ台は、和室に馴染むように背が低い物。足場を再利用してつくられているそうで、アンティークのような木の風合いが素敵です。
引き出しにはDVDやCD、文房具、PC、弟さんから借りているファミコンなどを仕舞っています。
カーテン
最初はレースカーテンのみで生活していましたが、風邪をひいて寝込んだ際に部屋を暗くしたくて遮光カーテンを購入したそうです。厚手のカーテンを留めるタッセルには、スカーフを再利用しています。
こたつテーブル
ゆみこさんの理想はちゃぶ台でしたが、背が低くて足を入れて寝られないということに気がつき、この丸いテーブルを選びました。冬にはこたつにできるところがお気に入りだそうです。
足がしびれないように高さのある椅子が欲しくて選んだのは、四角い形がオシャレな座椅子です。布団を敷いて寝る際には、サイドテーブルとして使用しています。
照明
照明:楽天 アートワークスタジオ オフィシャルショップ
本来なら電球にスピーカーをつけたかったそうですが、見た目を重視して諦めました。和室にあった丸いデザインが可愛らしい照明です。
キッチン
椅子:楽天 WOODPRO/積読(つんどく)ボックス:楽天 WOODPRO
キッチンとバスルームの間に置いている棚や椅子も、テレビ台やラダーシェルフとお揃いにして、全体的に統一感を持たせています。
バスルーム
バスルームは、バスタブなしのシャワールームです。掃除がしやすくてかえってよかったそうです。
トイレ
4.収納について
整理収納アドバイザーのゆみこさんは、「使う場所に使いやすいように物を置くだけ」というシンプルな考え方をしています。収納で気をつけている点は2つです。
・掃除がしやすいようにしておく
・ストックは多く持たない
キッチン
キッチンで心がけているのは、掃除がしやすいことだそうです。キッチンの調理台周辺には、驚くほど物が置いてありません。収納ラックに調味料を置いて、「見せる収納方法」を実践している人もいますが、ゆみこさんは水撥ねや油汚れを気にして、すべて引き出しや棚にしまう「見せない収納」にしています。
調理台の引き出しには、必要最小限の道具を重ならないように並べています。物が存在しているのを忘れないようにするためには、全体が見える収納にすることが大事です。
押し入れ
押し入れの左下は、手前に布団、奥に本を仕舞っています。本棚はサイズを測って、押し入れのスペースにピッタリ収まるよう計算されています。
左上は洋服類を仕舞っています。オールシーズンがきれいに収納されていて、無印良品の引き出しには下着や靴下、Tシャツを仕舞っています。
畳むのはあまり好きではないと話すゆみこさん。引き出し内で畳んでいるのは薄手のTシャツ類だけで、薄い引き出しを利用し重なり合わないように気をつけています。
右上には、ブラウスとジャケット類を掛けて収納しています。
右下には仕事で使うプリンターや書類を楽天で購入したラックに収納しています。タイヤつきのラックは、引き出して使える便利なアイテムです。
後編は、今の和テイストの部屋をつくっていく過程や家具の選び方、ゆみこさんのライフスタイルについてご紹介します。