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【賃貸DIY】収納付きキッチンカウンターで無印のゴミ箱も食器もすっきり収納【図面付き】

目次

調理スペースとしてだけでなく、キッチンとリビングを分ける役割も果たしてくれる『キッチンカウンター』。賃貸では設置されていないことも多く、憧れている人も多いのではないでしょうか。

今回DIYしたキッチンカウンターは、食器や食材のストックを収納できる棚と、無印良品のゴミ箱を隠せるスペース付きの優れもの。さらに、生活感が出てしまう冷蔵庫や電子レンジの目隠しも一緒にDIYしました!真っ白だったキッチンに木材の暖かみのある色合いがプラスされ、印象ががらりと変わります。

前回の「キッチン扉のリメイク」に引き続き、キッチンカウンターをレクチャーしてくれるのはDIY動画でおなじみのまるちゃん

キッチンカウンターのDIYを行う場所は、賃貸×DIYでどこまでこだわった暮らしができるのか、自宅を実験台にお部屋改造中の LIFULL HOME’S DIY Mag 編集長ヨーコの自宅。

今回キッチンを改造するための目的は4つ。
1.調理スペースを広くしたい
2.ゴミ箱を隠したい
3.食器はほこりがかぶらない場所にしまいたい、でも出しやすくしたい
4.食材や調味料が増えてきたのでストッカーがほしい

これらのキーワードに反応した人はぜひ、記事を最後までチェックしてくださいね!

1.使用した材料

キッチンカウンターの材料と道具【木材】
■垂木(A) 30×40×995mm ×2本
■合板(B) 25×40×995mm ×1枚
■合板 (C、E) 25×425×995mm ×3枚
■合板(D) 25×425×825mm ×3枚
■合板(F) 25×825×1500mm ×1枚
■合板(G) 25×450×1500mm ×1枚

【その他(工具など)】
■丸のこ
■インパクトドライバー
■木ダボ
■ダボ錐ビット
■ボンド
■玄翁
■工作用のこぎり
■紙やすり
■ビス
■オスモワンコートオンリー
■マスカ―
■ローラー
■刷毛
■塗料バケツ
■差し金
■鉛筆

【今回DIYしたアイテムのサイズ】
■キッチンカウンター:幅150 cm、高さ85cm、奥行き45cm
■冷蔵庫目隠し:幅62cm、高さ168.5cm、奥行き70cm
※作りたいサイズに合わせて、木材をご用意してください。

2.垂木と合板を使って、キッチンカウンターと家電の目隠しをDIY

※図面はこちらからダウンロードできます。
キッチンカウンター設計図

今回は数種類の木材を使って、キッチンカウンターと冷蔵庫・電子レンジの目隠しにチャレンジします。
キッチンbefore

写真:キッチンBefore

写真のように真っ白でシンプルなキッチンに木製のカウンターを設置。冷蔵庫と合わせて、ダイニングとキッチンを分ける仕切りの役割も果たせます。

それでは早速、やっていきましょう!

キッチンカウンターをDIY

作り方1.垂木と合板を丸のこでカット

木材を丸のこでカット木材を丸のこで必要なサイズにカットします。

作り方2.カットした木材の断面に紙やすりをかける

カットした木材にヤスリ掛け

作り方3.木材に塗料を塗る

オスモカラーワンコートオンリー今回使用するのは、こちらの「オスモカラー※1 ワンコートオンリー」。

※1 オスモカラーとは植物油と植物ワックスからつくられた、子どもにもやさしい植物塗料。安全性が高いだけでなく、湿度調整の機能も備えています。

端切れやぞうきんなどに塗料をしみこませ、木材の両面に塗ります。
地肌に塗料が付かないよう、ビニール手袋を付けて作業しましょう。

作り方4.木材Aと木材Bを重ねてビスで固定

木材を重ねてビスで固定インパクトドライバーを使って4ヵ所ほどビスを打ち込みます。

作り方5.木材Cに木材A1本と先程の木材ABをビスで固定

差しがねで長さを図る木材Cに木材Aと木材ABを置く場所を差し金で測り印を付けます。
印に合わせてビスで固定印に合わせて木材ABを置き、ビスで固定。
下側もビスで固定木材Aも同じように、印に合わせて置いてビスで固定。
キッチンカウンターの底キッチンカウンターの底になるパーツが出来ました。

作り方6.木材D2枚にダボ穴を開ける

差し金で長さを図る穴を開ける場所を差し金で測り、印を付けます。
インパクトドライバーで穴あけ印を付けたところをインパクトドライバーで開けます。
2枚目の木材にダボ穴を開ける2枚とも同じ場所にダボ穴を開けましょう。向かい合わせになるパーツです。

作り方7.木材E2枚と木材Cをダボ穴を開けた木材Dにビスで固定する

棚板を設置ダボ穴を開けた木材Dと木材Cを合わせます。木材E1枚を木材Dに開けたダボ穴二合わせて設置し、ビスで固定。もう1枚の木材Eも同じように、ダボ穴に合わせて設置しビスで固定しましょう。
固定するまでは木材がグラグラしないよう、押さえてもらうとスムーズに作業を進められます。

木材Eを固定したら、横に倒していたカウンターを起こしてください。

作り方8.木材Fにダボ穴を開ける

キッチンカウンターの背にダボ穴を開けるキッチンカウンターの背になる木材Fの両サイドに、ダボ穴を開けます。

作り方9.木材D1枚を木材Fにビスで固定する

キッチンカウンターの背をビスで固定

作り方10.先程組み合わせた棚部分を木材Fにビスで固定する

反対側もビスで固定両サイドをビスで固定。

作り方11.木材Gにダボ穴を開ける

天板を乗せるカウンターの上部になる、木材Gを乗せます。
天板にダボ穴を開けるインパクトドライバーでダボ穴を開けます。

作り方12.木材Gをビスで固定する

天板をビスで固定

作り方13.ダボ穴にボンドを注ぎダボを入れる

ダボ穴にボンドを入れるダボ穴にボンドを注ぎます。
ダボを打ち込むボンドを注いだダボ穴に、ダボを入れて打ち込みます。
余分なダボをカットはみ出たダボはのこぎりでカット。
余分なダボをすべてカット全部のダボ穴に、ダボを打ち込んで、余分なところをカットしてください。
キッチンカウンターはこれで完成です!

冷蔵庫の目隠しをDIY

冷蔵庫の目隠しカバー今度は、キッチンカウンターと同じ木材で、冷蔵庫の目隠しカバーをつくります。

作り方1.枠となる木材Aと木材Bをビスで固定する

ビスを半分ほど入れるインパクトドライバーで穴を開け、ビスを半分ほど入れます。
木材を横にしてビスを全部入れる写真のように木材の向きを変え、残り半分のビスをすべて入れ込みます。
ビスで固定し枠を作る長い木材2本と短い木材4本をそれぞれビスで固定し、枠をつくります。

作り方2.ドリルで木材Cにコンセント用の穴を開ける

コンセント用の穴を開ける木材Cに、コンセントを通す穴をドリルで開けます。
コンセント用の穴

作り方3.木材C2枚にダボ穴を開ける

木材にダボ穴を開ける木材にダボ穴を開ける両サイドにダボ穴を開けます。

作り方4.木材Aと木材Cをビスで固定

ビスで固定する

作り方5.ダボ穴にボンドを注ぎダボを入れる

ダボ穴にボンドを入れるダボを打ち込むはみ出たダボはカット余分なダボはのこぎりでカット。
反対の板も取り付けるビスで固定するダボ穴を開けて、ダボを入れるまでの作業を左右で繰り返します。

作り方6.木材Dをビスで固定

天井の板を乗せる天井部分にあたる木材Dを乗せます。
天井の板をビスで固定木材Dをビスで固定したら、冷蔵庫の目隠しは完成です。

作り方7.ダボ部分の色が気になる場合は塗料を塗る

塗料を塗るダボを打ち込んだところの色が気になる場合は、塗料を塗ると木材と馴染み違和感が少なくなります。

電子レンジの目隠しをDIY

最後に、電子レンジの目隠しをキッチンカウンターと冷蔵庫目隠しで使った板でつくります。

作り方1.金具にミッチャクロンスプレーを吹きかける

ブラケット金具今回使用するのは写真にある、L字型のブラケット金具。
ミッチャクロンスプレー写真の「ミッチャクロン※2スプレー」を吹きかけていきます。

※2 ミッチャクロンとは素材と塗料の間に入り、接着剤のような働きをするプライマーです。金属や樹脂など幅広い素材に対応し、長期間塗料が剥がれにくいようにしてくれます。
金具にスプレーをかける金具から少し離れたところで、全体に吹きかけます。

作り方2.アイアン塗料を塗る

ターナー アイアンペイント使用するアイアン塗料は「ターナー アイアンペイント※3」。

※3 アイアンペイントとは、金属のような雰囲気を表現できる塗料です。鉄のようにザラザラとした質感になり、武骨で男性的なテイストに仕上げたいときにおすすめです。
金具にペイントアイアン塗料を塗る際は、はけを使い手で押さえながら塗ります。
黒くペイントされた金具
塗料が家具に付着してしまわないよう、作業台にビニールシートを敷いておくと安心です。

作り方3.ビスで木材に金具を固定する

木材と金具をビスで固定2枚の木材をL字型に合わせます。
角になっているところにアイアン塗料を塗った金具を設置し、ビスで固定。
電子レンジを設置電子レンジ目隠し完成電子レンジを置いたら完成です!
キッチンAfter

写真:Afterのキッチン

前回リメイクしたキッチン扉と合わせて、木のぬくもりが感じられるナチュラルテイストなキッチンに大変身。
キッチンの内側After食器が並んだキッチンカウンターは、収納棚としても優秀です。食器の下には無印良品のラタンのかごを並べ、食材や調味料などを入れ、ストッカー代わりにしています。
完成したキッチンカウンター植物を飾ってキッチンの雰囲気づくりをしたり、椅子を置いてテーブル代わりにしたり、作業台としてだけでなく色んな用途で楽しめそうです。

4.キッチンカウンターの事例

見せる収納も隠す収納も楽しめる、おしゃれで機能的なキッチンカウンター

[キッチン・ビフォーアフター]プロと一緒にセルフリノベ!写真:プロと一緒にセルフリノベ!Kitchen DIY BeforeAfter

タモ集成材を使ってDIYしたキッチンカウンター。生活感の出るものは扉付きの収納棚にしまい、お気に入りの本や食器などを飾って見せる収納まで楽しめる利便性の良さがポイント!
キッチンカウンターの収納扉を、周囲のキッチン扉と同じテイストで揃えることで一体感が生まれ、上品で落ち着いた雰囲気に仕上がっています。

収納スペースたっぷり!ピラーブラケットを活用したキッチンカウンター

ピラーブラケットで叶える簡単収納DIY写真:ピラーブラケットで叶える簡単収納DIY

2×4材とピラーブラケットを使い、上下にたっぷり収納スペースを設けたキッチンカウンター。生活感の出る小物は有孔ボードの内側に隠しているので、スッキリとした印象を与えています。キッチンカウンターにはキャスターだ付いており、掃除もしやすくとても便利。

キッチンカウンターに見せる収納棚をプラスしてカフェのような雰囲気に

DIYで進化させる、自分にとって一番使い勝手のいい家写真:【DIY PEOPLE Vol.11】ヒントは日常から。デザインは自分で。DIYで進化させる、自分にとって一番使い勝手のいい家

もともとあった吊戸棚を外し、見せる収納棚をDIYしたキッチンカウンター。カップが並んだ中央のガラスケースは、カフェカウンターを連想させます。食器や小物の配置一つとってもセンスの良さが感じられる、まさに理想のキッチンと言えるでしょう!

5.編集長の感想

賃貸のキッチン周りは、シンクがあってガスレンジがあって、その間にほんの少しの調理スペースがあるのが標準的かと思います。既製品のキッチンカウンターを購入することも検討していましたが、それ以外にもキッチン周りで叶えたいことはありました。
まず1つ目、そもそもの目的である調理スペースを広くしたい。
2つ目、ゴミ箱を隠したい。これは友人の料理家さん宅で見て、絶対に真似したいと思ったものです。
3つ目、食器はほこりがかぶらない場所に。でも出しやすくしたい。
4つ目、食材や調味料が増えてきたので、無印のラタンカゴに入れて、見た目もすっきりとしたストッカーとして使いたい。
これらの願いを叶えるにはDIYしかありませんでした。
まるちゃんに相談すると、「どうせならキッチンカウンターだけではなく、冷蔵庫と電子レンジも目隠しして生活感をなくしましょう!」と、さらに上をいく提案をもらって、賃貸とは思えないキッチンが完成しました。調理スペースが広くなったので、料理もはかどっています!

自宅にいる時間が増えている今、自炊を始めた方も多いのではないでしょうか。キッチンカウンターを設置して作業スペースが広がれば、お料理をするのがもっと楽しくなりそうですね。
また、賃貸のキッチンで悩みがちな収納の問題も、収納スペースがあるキッチンカウンターを置くことで解決することができます。

みなさん是非、動画を見ながらキッチンカウンターのDIYにチャレンジしてみてください。