お気に入りのインテリア、手作りの家具、居心地の良さを追求したリノベーションなど、住まう人の理想が詰まった「こだわりの部屋づくり」についてご紹介するこちらのシリーズ。
今回ご紹介するのは、神奈川県川崎市在住のエリカさんの部屋です。女性の一人暮らしでは、インテリアをはじめ収納まで美しくまとめている人も少なくありません。エリカさんの場合は、化粧品のビン類をそのまま洗面台に並べたり、本棚を置かずに本を積み上げたりといったラフな収納。男性の部屋を思わせる片づけ過ぎないインテリアは、絶妙なバランスで「カッコいいオシャレさ」を保っています。ラフでも乱雑に見えない、丁度いいバランスの部屋をつくるコツを見ていきましょう。
【エリカさん】
年齢:25歳 仕事:アイリスト
関東出身のエリカさんは仕事の都合で1年半ほど大阪で暮らし、2018年10月から再び戻ってきました。仕事が忙しいので部屋で過ごせる時間は短いそうですが、インテリアにこだわる、自炊もするなど暮らしに重点を置いた生活をしています。
【住んでいる物件】
エリカさんが住んでいるのは、ワンルーム(7.5畳)の部屋です。駅から近くて、人通りが多い街はとても治安がいいそうです。駅近くにある商店街はお店の人との距離が近く、下町のようなぬくもりを感じます。
「都会の喧騒に暮らすのは抵抗がありました。今の場所は東京から離れていますが、交通の便がよくて生活用品の購入にも困らない、程よいところです。休みの日には横浜へ買い物に行くことが多いです」
1.女性らし過ぎないほうが好き!雑誌で見る男性の部屋にインスピレーションを得た部屋
ソファ:リビングハウス/紫のクッションカバー:ZARAhome/ベッド:無印良品/テーブル:無印良品/スツール:IKEA
雑誌のインテリア特集によく目を通すというエリカさん。雑誌にあるような、男性の部屋に魅力を感じています。片づけ過ぎていなくて、何かをコレクションしているようなところが素敵と話します。
2.お気に入りのアイテムはソファ
ソファは買う前から、今の位置に置くことを決めていたそうです。背面のデザインにまでこだわって選んだ高級品です。
3.空間ごとのポイント
ベッド
ベッドは、下に収納がないタイプを選んでいます。見えると生活感が出やすいWi-Fiやライトのコンセント類などは、すべてベッド下に隠しています。
窓まわり
ぼかし入りの窓にはカーテンを付けていませんが、外からの視線は気にならないで生活できているそうです。
自転車
大阪に住んでいる頃に購入した自転車は、素早く移動できるようにスピードの出るタイプです。
テーブル
テーブルは実家でも使っている無印良品の物です。使い勝手のよさを実感していたので、同じ物を購入しました。実家ではペンキを塗って、DIYをしながら使い続けていたそうです。脚の部分は折りたたむことができます。
棚
屋根型の棚:IKEA
棚はIKEAとHAYのコラボレート商品で、屋根のような形が特徴的です。小物置き場にしていて、上段には化粧品やアクセサリー、下段には帽子や雑貨類を置いています。
毎朝、エリカさんは棚にある化粧品を使って、このスペースで化粧をします。鏡の下の缶には、絆創膏など細々した物を入れています。
玄関
スツールも小物置き場として利用しています。ハンドクリームや鍵、時計など、出かける際に使う小物をまとめて置いています。
キッチン
使いやすさ重視のキッチンはフライパンや布巾など、頻繁に使う物を吊るして取りやすくしています。生活感が出やすい食品のパッケージは剥がしたり、別の容器に入れ替えをしています。
4.収納について
エリカさんの収納は一風変わった収納で、棚類を置かないところから出発しています。せっかく購入した収納家具が、次の引越しで部屋のテイストに合わなくなるのを避けたいという思いからです。家具を最小限に抑えた収納を考えたときに、今のスタイルが生まれたそうです。
本
本棚を使わずに、本を積み上げています。読みたいときに、読みたい本を引っ張り出して、読んでいるそうです。そんなラフな感じが好きだと、エリカさんは笑いながら話してくれました。
表紙がオシャレな雑誌を立てて置けば、ポスターのような役割をします。同じ大きさの本はなるべく同じところに重ねるのも大事です。
洗面台
横に長い洗面台の形を利用して、洗面用具はすべて直置きです。化粧品のビン類はそのままでもオシャレなものが多いので、詰め替えはしていません。
バスルーム
シャンプーやリンスは、無印良品の収納ケースに入れてすぐに手が届く位置に置いています。シャワーのヘッド掛けに吊るせるタイプは、とても使いやすくて助かっているそうです。スポンジ類は、ケースにつけたクリップに吊るしています。
後編は、今のラフな部屋をつくっていく過程や家具の選び方、エリカさんのライフスタイルについてご紹介します。