ゆったり落ち着ける和室。旅館に行くと「いいなぁ」と感じる人もきっと多いはず。
また、フローリング中心になった今では、和室を特別な空間と考えている人もいるのではないでしょうか。
でも実は、一人暮らしでもオシャレで落ち着ける和空間がつくれるって知っていましたか?
そこで今回は、ワンルームや1Kでも取り入れやすい和風インテリアとコーディネートのポイントをご紹介します!
1.和風インテリアとは
一般的な一人暮らしの賃貸の部屋は、壁紙は白で床はフローリングというスタイルが多いと思います。実際に一人暮らし向けには、ワンルームや1Kなどコンパクトな間取りの部屋が多いため、和テイストの賃貸物件はあまり多くありません。なので、インテリアを選ぶときも、北欧インテリアやナチュラルインテリアなど、部屋に合った物を選ぶことが多いですよね。
でも、ときおり「和室の雰囲気って素敵だな」と感じることはありませんか。ただ、一人暮らしの部屋でテーマが和風ってハードル高めな印象です。
「どんな和風インテリアがあるのかわからないし、そもそも、どうコーディネートィネートをしていいのかもわからない……」という人も多いかもしれません。
意外にもワンルームや1Kに使えそうな和風インテリアって結構たくさんあります。
しかも、最近では「箪笥」や「ちゃぶ台」、「文机」、「畳」は取り入れられることも多くなっています。
「そういえばおじいちゃん家にもあったなぁ」と懐かしくなるけど、上手に取り入れることでレトロ感のある素敵な和風のお部屋になりそうですね。
和風デザインとは
和風の部屋について、「古くから親しみのあるもののはずだけど……、西洋やアジアとは違う特徴って?」と考えたことはありますか。
和風には明確な定義はありません。日本が古来大切にしてきた自然との「調和」や「穏やかさ」が表現されているものが「和」とされています。
旅館や日本庭園、神社などで落ち着いた気分になるのは、自然と調和したデザインだからなのですね。
和風デザインに欠かせないのが「材質」と「シンプルさ」です。
木や紙などの温かな感じのする材質。そして、派手ではないアースカラー。さらに、円や直線などのシンプルな形状のすっきり感。このようなポイントに注目すると、和風インテリアで統一しなくても、和の雰囲気をつくりやすいです。
一人暮らしにちょうどいいオシャレ箪笥
箪笥は大きい物しかないと思っていたけれど、手軽なサイズの物も。
アンティークショップでも気軽に探せて、値段もお手頃な物もたくさんあります。しかも、一般的なインテリアとの相性もよいです。
温かみのあるちゃぶ台
ちゃぶ台の温かみのあるデザインってとっても和みますよね。
また、背の低いちゃぶ台が多く、圧迫感を与えないため、一人暮らしの限られたスペースでも広々と見せることができます。
木のぬくもりも感じられるちゃぶ台は、ゆっくりと部屋でくつろぎたいときにもおすすめです。
和といえば畳!
フローリングに敷き詰めるのは難しいとわかっているけど……、せっかく和風インテリアにするなら、畳も置いてみたい。そこで、使ってみたいのが、“半畳”です。その名前の通り、一畳の半分のサイズです。1枚から購入できて、カラーバリエーションも豊富。市松模様をつくって、その上にオシャレなちゃぶ台。「これなら私の部屋にも置けそう」と思いませんか。
2.和風インテリアのコツ
和風インテリアを見てみると、意外にも一人暮らしでも扱いやすい物があります。フローリングの部屋では、一つ置くだけでも、和の雰囲気を演出できます。
でも、せっかく挑戦するのであれば、もっと詳しくなってコーディネートのコツもつかみたいところです。
上手にコーディネートするコツは、次の二つです。
・自然に近い素材を使ったインテリアと和風インテリアを組み合わせる
・できるだけシンプルを心がけた、ミニマルな空間をつくる
とくに、和風の部屋に大切なのが、シンプルなインテリアを最小限に置く「ミニマルな空間」です。
数々の物をうまく組み合わせるのがコーディネートだと思っている方もいるかもしれませんが、違います。必要なインテリアを少なく、これだという物だけ置いてみましょう。
「私の部屋、物が多いから」と思っている方は、お部屋の整理から始めてみましょう。
大正ロマン
「大正ロマン」も知っておきましょう。昭和モダン風のインテリアや、竹久夢二の絵に出てくるような世界観に憧れる人もいるかと思います。
「雰囲気はなんとなく分かるのだけど、さっきの和風とはどう違うんだろう?」と思いませんか。
大正ロマンのポイントは、三つあります。
・壁紙はダークカラーや植物柄を選ぶ
・和洋折衷のインテリアをコーディネート
・差し色を使う
リフォームができない部屋の場合、柱などに濃いめの木目調のマスキングテープを貼るか、植物柄の重厚なカーテンを選ぶとよいです。
壁紙を変えられる部屋なら、「ダークカラー」や「植物柄」の壁紙に張り替えてみると雰囲気をつくりやすいです。
壁紙でダークカラーを選ぶなら、アースカラー系の落ち着いた色、白ならオフホワイト系。柄の場合は「唐草」「ダマスク柄」を選ぶと、グッと雰囲気が出ます。
インテリアで大切なのは「東洋と西洋のデザイン」の組み合わせです。
箪笥に西洋のアンティーク花瓶を置いたり、ちゃぶ台と重厚なソファを組み合わせたり、アール・デコのような曲線を使った座椅子やテーブルを組み合わせるのもよいです。
東西の融合から生まれる、魅惑の雰囲気が大正ロマンなのです。
差し色となる物を選ぶ際には、鮮やかな色をポイントで使っているインテリアを選ぶことが大切です。たとえば、濃い色の木材に対して色鮮やかな座面のソファや、ステングラスのシェードなどが最適です。
上級者向けですが、部屋全体の基調を決めて、その差し色になるインテリアを置くのも効果的です。
これらのポイントを見ると、一人暮らしでもハードルは高くないですね。マスキングテープを貼ってみたり、ステンドグラスシェードを探してみることから始めてみましょう。
3.和風インテリアの実例
和風インテリアのコーディネートには、参考を見つけるのが一番ですので、最後に素敵なコーディネート事例をご紹介します。
和モダンコーディネート。ソファやテーブル、フレームレスの棚を無垢材で統一しているのがとてもオシャレです。
注目はインテリアの直線とシェードの円のコントラスト。和の“凛”とした空気を感じさせます。
朱色のアンティーク箪笥が差し色になっていて、とても素敵です。箪笥ひとつでこのように魅力的な空間を演出してくれます。
「私の部屋にもこんな落ち着くスペースをつくりたい!」と思いませんか。
こうして見ると、和風インテリアのコーディネートは、「視点」もポイントになります。チェアの高さだだけではなくて、床に近い視点でレイアウトを考えることで、ゆったりくつろげる和の雰囲気をコーディネートできます。
シンプルな和の空間で、北欧インテリアにも似た雰囲気です。
インテリアの数は最小限ですが、たとえば、花瓶をアンティーク調や陶磁器にしてみたり、ランプシェードを円状やステングラスの物にしてみたりと、いろいろ工夫のしがいがあります。
4.まとめ ワンルームや1Kでも和風スタイルができる
和風インテリアと聞くと、「素敵だけど、一人暮らしだとハードルがとても高そう」と思っていたかもしれません。
でも、ワンルームや1Kに合うサイズ感の物もたくさんあったり、マスキングテープで雰囲気づくりができたりと、他の模様替えと同じように挑戦できます。
ぜひ、みなさんも素敵なインテリアを見つけて、オシャレな和室をつくってみてくださいね。自分好みの和風コーディネートを楽しんでください。