お気に入りのインテリア、手作りの家具、居心地の良さを追求したリノベーションなど、住まう人の理想が詰まった「こだわりの部屋づくり」についてご紹介するこちらのシリーズ。
今回ご紹介するのは、東京都豊島区在住のpomqujackさんご夫婦の部屋です。部屋に入って最初に目を引くのは、リノベーションによって実現した広いリビングです。室内は北欧インテリアのヴィンテージ家具で揃えており、オシャレさと過ごしやすさが融合しています。個性的なデザインの花瓶や鳥の置物には遊び心があり、ヴィンテージ感とは対照的なエッセンスも感じます。古さと新しさを北欧テイストでまとめるバランス感覚が素晴らしい、pomqujackさんご夫婦の部屋づくりをご紹介します。
【pomqujackさん】
・家族構成:夫婦二人暮らし
・年齢:ご主人・38歳、奥さま・42歳
・仕事:ご主人・医療関係、奥さま・事務職
「SNSからインテリアの知識を得るうちに、フォロワーさんとの交流が生まれました。最近では、SNSを通して知り合った方に会うために、地方まで足をのばしました」
【住んでいる物件】
築年数:15年
間取り:1LDK ※3LDKを1LDKにリノベーション
引越しをする前は、今住んでいる部屋の近くにある社宅に長く住んでいたというpomqujackさんご夫婦。このマンションの存在には5年前から気づいていました。
ゴミ出しがきれいにされていることから、管理が行き届いた環境のいいマンションという印象を持っていました。社宅から出なければいけないタイミングで部屋を探し始め、こちらに決めたそうです。
共働きのpomqujackさんご夫婦にとって、駅から徒歩5分圏内という利便性のいい立地も魅力的。山手線の内側に位置していますが、静かで住みやすい場所と感じています。
【リノベーションについて】
リノベーションの価格:1,750万円
リノベーションを依頼した会社:株式会社ハンズデザイン一級建築事務所
当初予想していた予算より多くの費用がかかりましたが、暮らし始めてから「お金をかけただけの価値がある」と毎日実感しているそうです。インテリアのセンスと計算しつくされた設え、何をどこにしまうか考慮された収納は、リノベーションのプロに依頼したからこそ実現できたといえます。
1.リノベーションを選んだ理由はルイスポールセンの照明
照明:ルイスポールセン/ブラインド:ミツワインテリア WIS フーガ
pomqujackさんがインテリアに興味を持ったきっかけは、結婚してからどういう部屋に住みたいかを考え始めたことでした。北欧インテリアの雑誌を読んで、まずはIKEAの家具を購入し、ベーシックな印象の無印良品の家具と合わせて使っていました。特に照明にはこだわって、ルイスポールセンのPH5とEnigmaを購入しました。
pomqujackさんが購入したのは、大きいサイズのアーティチョークです。重量のある照明を付けるため2重天井をぶち抜いており、リビングの中央でひときわインパクトを放っています。
リノベーションでこだわったポイント
リノベーションをする前に、依頼する一級建築士のご夫婦が暮らしている家を見学したpomqujackさん。見学した一級建築士のご自宅では、床に無垢材が使用されており、実物を見て素敵だと感じたため、自分たちの部屋の床も同じような無垢材で仕上げることにしました。
2.回遊性
2.コンセプトは暮らしやすさを優先した北欧ヴィンテージモダン
ソファ:Bovenkamp/フラワーベース:FULLangle MENU Echasse Vase L スモーク
北欧インテリア雑誌に掲載されているお店に足を運ぶうちに、自分たちの好きなものが分かってきたとpomqujackさんは言います。
※1.ヒュッゲとは、他国語で表すことが難しいデンマークの言葉。「人とのつながりによって生まれる温かで心地い雰囲気」のような意味。
3.お気に入りのアイテムはソファ
ソファ
家具・インテリアの選び方
pomqujackさんご夫婦は、気になった家具を実際に見たり触ったり五感で感じながら選んでいます。夫婦で好きなテイストが似ていることから、家具選びは比較的スムーズだと話してくれました。
花瓶(ピカソおじさん):個展で購入
pomqujackさんご夫婦には、「暮らしの中で季節を感じられるインテリアにしたい」との思いがあります。取材時に飾られていたかわいらしい花束は、ご主人が用意してくださったもの。独特の存在感を放つ個性的な花瓶は、奥さまが小前陽子さんの個展で購入した一点物です。
4.空間ごとのポイント
リビング
広いリビングは、視線を遮る物がないので開放感を得られます。ソファやデイベッドといった大きな家具は控えめな色で揃えて、ラグや鳥の置物、クッションといった雑貨にオレンジ色の差色を添えてバランスを取っています。
・テレビボード
・デイベッド
ダイニング
・ダイニングテーブル
カフェ巡りが好きなpomqujackさんは、家の中にもカフェにいるような雰囲気を味わえる場所が欲しいと思っていたそうです。窓際のダイニングテーブルは、まさにカフェを体現したような空間です。
キッチン
天井はルーバーと呼ばれる、隙間を開けながら細長い板を並べる造作です。これもリノベーションをお願いした一級建築士の家で見て気に入り、自身の部屋に取り入れたそうです。
ベッドルーム
ベッド:広松木工 VEROIEDA/マットレス:無印良品 高密度ポケットコイルマットレス(クイーン)/枕:無印良品 羽根まくら/照明:Artek ゴールデンベルA330S サヴォイ/サイドテーブル:広松木工 LUMEスツール
モノトーンで揃えたベッドルームは落ち着いた印象です。夫婦それぞれの手元を照らすライトは、手元のスイッチで好きなときに付けたり消したりできるようになっています。また、ベッドルームには安眠のため、2人の好きな香りを取り入れているそうです。
・書籍カバー
洗面所
トイレ
アートは暮らしを豊かにすると語るpomqujackさん。トイレにもアートを飾り、心落ち着く空間にしています。
玄関
5.現在の暮らし
この部屋に住んで大きく変わった点は、掃除や片付けのストレスがなくなったことだと話してくれました。
部屋でのお気に入りの過ごし方
旅行
年に1回は夫婦揃って海外旅行に出かけ、ときにはお互いに1人旅を楽しんでいます。行き先はインテリアにひも付けて選ぶことが多く、行く先々で旅行の記念になるような食器を購入します。アートに興味を持つようになり、最近は香川県立東山魁夷せとうち美術館に足を運んだそうです。
後編は、リノベーション過程や収納のポイントについてご紹介します。リノベーションを検討している方へのメッセージもいただきました。