お気に入りのインテリア、手作りの家具、居心地の良さを追求したリノベーションなど、住まう人の理想が詰まった「こだわりの部屋づくり」についてご紹介するこちらのシリーズ。
今回ご紹介するのは、東京都23区在住のTSUNさんの部屋です。リノベーションによって間仕切りを最小限にすることで、20畳の広々とした理想の間取りを実現しました。今回は、そんなTSUNさんの開放感たっぷりな部屋をご紹介します。
【TSUNさん】
家族構成:夫婦二人暮らし、猫(スコティッシュフォールド:ぐうちゃん)
年齢:40代
仕事:デザイナー
「2015年に中古マンションを購入して、リノベーションしました」
【住んでいる物件】
間取り:2LDK
築年数:7年
TSUNさんが住んでいるのは、東京都23区内の閑静な街にあるマンションです。この部屋を選んだのは、実家から1駅という立地にあったから、リノベーションする際のイメージに合っていたからです。
【リノベーション】
リノベーション工事費:400万円台
リノベーションを依頼した会社:+Marchitects(プラスエム・アーキテクツ)
「リノベーション会社を決めたポイントは、担当者さんとフィーリングや価値観がフィットしたからです。例えば、『あの洋服ブランドの雰囲気で〜』と話したときに、『ああ!』とわかってくれるかどうかです。そのような感覚をわかってくれる担当者さんだったので、安心していろいろと相談できました」
1.リノベーションで叶える理想の間取り
もともとマンションを購入することは決めていたTSUNさん。しかし、昔からどうしても既存の間取りになじめなかったそうです。
自分の理想の間取りを実現したかったので、リノベーションを選びました
築年数が3年とまだ新しかったので、『もう少し住んでからにしたら?』とおっしゃるリノベーション業者さんもいましたが、既存の間取りでは自分たちの暮らしに合う快適さや住みやすさは叶えられないと思っていたので、どんな物件を購入してもリノベーションしたいと思っていました
TSUNさんの部屋のコンセプトは、出来るだけ間仕切りの少ない開放感あふれる空間です。リノベーションでリビングとキッチンの間にあった壁を取り払い、20畳ほどもある広々とした空間を実現させました。
2.お気に入りのアイテムはリビングテーブルとソファセット
ソファセット:ACTUS/テーブル:BRUNCH
テーブルは空間を広く見せるために背の低いものを選んでいます。普通の椅子だけでなく、L字形のソファセットを組み合わせて使用しています。
少し横になってリラックスしたいときにも便利ですし、使い方に幅が出るので、ソファを組み合わせてよかったと実感しています。来客時にも対応しやすいです
家具・インテリアの選び方
家具・インテリアは、お店に足を運んで選ぶようにしています。よく行くお店は、ACTUS、コンランショップ、IKEAなどです。
IKEAは手頃な価格でデザインもいいので、重宝しています。雑貨や食器、細かなインテリアなどはインターネットで購入することもありますが、大きな家具は基本的に店舗で購入するようにしています。以前目黒に住んでいたので、今でも目黒のインテリアショップによく足を運んでいます
3.空間ごとのポイント
リビング
カーテン:無印良品/ロータイプソファ:ジャーナルスタンダードファニチャー/テレビ台:ヒュルスタ/ローサイドテーブル:山崎実業/ビーズクッション:IDEE
色調は全体的に圧迫感の少ない淡いトーンで整えられています。奥の壁紙のブルーがアクセントカラーとなって、爽やかな雰囲気を感じさせます。
ポイントカラーで使うのは何色がいいか、いろいろと考えているうちに自分はブルーが好きなんだと気がつきました。リノベーションの際に、色や好みについて真剣に考えることで、今まで知らなかった新しい自分に出会えました。このような経験は貴重だと思います
単に理想の部屋をつくるだけではなく、その過程も含めて楽しめるから、リノベーションは奥が深いですよね
シンプルで大人ナチュラルな雰囲気が好きと話すTSUNさん。できるだけ空間を広く感じられるように、背の低い家具でまとめています。
・ロータイプソファ
5段階にリクライニングする、ロータイプソファです。ゆったり座れるワイドサイズで、フカフカな座り心地と、ほかのインテリアにも合わせやすいスチール製の脚が特徴です。脚が付いているおかげで、座面が床と離れ、掃除もしやすいです。
山崎実業のサイドテーブル。コンパクトなのに収納力もある優れもの。
リビング左側の壁には、100円ショップのアイテムを組み合わせた手づくりのインテリア。さりげない装飾にもTSUNさんのセンスが光ります。
ワークスペース
テーブル:IKEA/椅子:ハーマンミラー
デザイナーをしているTSUNさん。仕事は部屋の隅に設けたワークスペースで行います。ワークスペースは昔から木の大きなテーブルにしたいと考えていて、リノベーションにより実現させました。
テーブルは特に天板の広さにこだわりました
長時間座っている仕事なので、ワークチェアにもこだわりました。座り心地を重視して、ハーマンミラーのアーロンチェアを選びました
デスクの上は木の台を使って、自然にコードを目隠し。コードが見えないだけで、デスクの上が整って見えます。
キッチン
すっきりとしたキッチンまわりです。向かって左側の壁をレンガ風にするなど、細かな工夫で変化を出しています。床にもわずかにカラーを取り入れることによって、清潔感を保ちつつも無機質になりすぎず温かみのある印象になっています。
キッチン上の戸棚。上に開くタイプの戸棚は開けたままで固定することができ、使いやすいです。
開けた角度でキープできる仕様なので、勝手に閉まることもありません。両手が使えるので、料理のときに調味料を取り出すのがとても楽になりました。リノベーションで取り入れてよかったポイントです
ベッドルーム
ベッド:シモンズ
シングルベッドがぴったり2つ収まる、6畳のコンパクトなベッドルーム。
ベッドルームは、寝るだけなので最小限のスペースにしました。リノベーション計画中は狭くて大丈夫かな?と不安になることもありましたが、実際住み始めたら特に不便は感じなかったです
お気に入りのマットレスで寝たいという気持ちが強かったので、シモンズのマットレスを購入しました。寝心地がとてもいいので快適です
ベッド下には、収納スペースがあります。布団や毛布などを収納できること、使い勝手が良いことを条件に探して、1台は跳ね上げ式、もう1台は引き出し式の収納が付いているタイプにしました。
玄関
無垢材ベンチ:無印良品/ナチュラルウッド ログスツール:オルネドフォイユ
大事にしたいポイントをしっかりと考え、計画的にスペース配分をおこなったというTSUNさん。玄関の広さも、リノベーションをするときにこだわったポイントです。玄関横にあった部屋の一部を土間に変更し、 開放感のある明るい玄関を実現しました。
玄関は部屋に入って最初に注目する場所なので、広々とした気持ちのいい空間にしたかったんです。普通の賃貸の間取りでは、部屋を広くするために玄関がものすごく狭くなっています。あの閉塞感は好きではないです
自分たちは二人暮らしなので、部屋のスペースを多少減らしても、入ったときの心地よさを大事にしようと考えました
こだわりのポイントは、石畳のようなタイル、白い羽目板の壁、アイアン素材を使った室内窓です。
石畳のようなタイルは、温かみのあるオフホワイトとベージュのミックスで、統一感もありながら単調にならないです
羽目板壁は、同じ白でも異素材を組み合わせるとグっと雰囲気がよくなりますね。建築家さんに手伝ってもらいながら自分でペイントしました
部屋に入った瞬間の幸せ感を盛り上げる、広々とした長方形の明るい玄関。入り口から心地よさを追求したいというTSUNさんのこだわりが伝わってきます。