お気に入りのインテリア、手作りの家具、居心地の良さを追求したリノベーションなど、住まう人の理想が詰まった「こだわりの部屋づくり」についてご紹介するこちらのシリーズ。
今回ご紹介するのは、学芸大学駅から徒歩5分の場所にある麻里さんの部屋です。暖かい陽ざしが射し込む部屋は、整理整頓がされていてとても過ごしやすそうな空間です。整理収納のプロでもある麻里さんが、見た目の美しさはもちろん、動線までも考慮してレイアウトした家具・インテリアを見ていきましょう。
【麻里さん】
仕事:整理収納アドバイザー、その他
以前は一軒家に暮らしながら主婦をしていた麻里さんは、今の部屋に引越してもうすぐ1年になります。お子さんが大学生になり、一人暮らしをするタイミングで自身も一人暮らしをはじめました。仕事で全国各地を訪れることも多いので、出張の機会を利用してはカフェ巡りを楽しんでいます。体型と健康の維持も大切にしていて、今年から週に2回のパーソナルトレーニングに通っています。
【住んでいる物件】
麻里さんが住んでいるのは、学芸大学駅から歩いて5分の場所にある1K(6畳、21㎡)の部屋です。トイレとバスルームが別で独立洗面台付きという条件で、今の部屋を見つけました。南向きなので、冬でも暖房がいらない日があるくらい、日当たりがよいところが気に入っているそうです。
「前の家は駅から遠いのが難点でしたが、仕事でいろいろな場所に行くので、多少家賃が高くても交通の便のよいところを選びました。駅から近くて人通りも多く、みんなの目があるので、治安も安心です。」
1. コンセプトはシンプル、とにかく探し物をしない部屋
お気に入りのアイテムはシルケボーのブランケット
ブランケット:シルケボー
部屋に入った際に、ひときわ目を惹くのは見るからに柔らかそうなブランケット。羊毛100%でつくられたシルケボーの高級品です。
ベッド
ベッド:無印良品
1K という部屋の広さから考えると、収納に使えるスペースは限られてしまいます。収納スペースを確保するために、高さのあるベッドを選んでいます。
スタッキングシェルフ
スタッキングシェルフ:無印良品
テーブル、ラグ
テーブル:noce/ラグ:unico
テーブルは油圧式で高さを変えられるため、仕事や食事の際には高くして、リラックスする際には低くするなど、臨機応変に対応できます。一番下まで低くすると、10~15cmほどの高さになりベッドの下に収納することもできます。
ソファ
ソファ:receno.interior
チェスト、テレビ台
テレビ台:無印良品/チェスト:無印良品/壁の飾り:貴妃花
シュシュ、アクセサリー収納:無印良品/フェイクグリーン:ニトリ/アロマディフューザー:ニトリ
キッチン
トイレ
つっぱり棒:100均
2. 収納、配色、質感等のバランスを保ちながら、素敵な部屋づくりをする
部屋の家具の選び方で、白木で統一するなど木の色を揃えた方が、一般的にはちぐはぐな印象になりにくいです。麻里さんの場合は、あえて木の色を揃えていません。様々な木の色をバランス良く置くことで、グラデーションのように見せることに成功しています。
部屋づくりの過程1:限られたスペースに置く家具は、収納しやすいタイプを選ぶ
①ベッド
②収納BOX
部屋づくり過程2:ひとつで兼用できるアイテムを利用しよう
③テーブル
④スタッキングシェルフ、キャビネット
⑤ソファ
引越ししてからしばらくの間、油圧式テーブルを使って、ベッドに腰かけながら仕事をしていたという麻里さん。ベッドに長時間座ると、そこがへたってきてしまい、背もたれが無いのが不便で、やはりソファを購入することに決めました。ソファはネットで購入したものの、事前に店でサイズや座り心地を確認しています。
部屋づくりの過程3:ポイントにしたいアイテムにはこだわりぬく
⑥ブランケット
インテリアにこだわるようになったきっかけと今後の部屋づくり
そう話す麻里さんは、ファッションや器を選ぶような感覚で部屋づくりをしています。異なる木の色を上手に溶け込ませたり、黒をポイントに全体を引き締めたり、高価な物とリーズナブルなアイテムを組み合わせたりと、ハイレベルなセンスは一体どこからきているのでしょうか。
きれいに整理整頓されている部屋ですが、今後は、さらに物を減らしていきたいそうです。ポイントにしている黒に加えて、グリーンの観葉植物も積極的に取り入れたいという計画も話してくれました。
3. 物を持つ目的をはっきりさせれば、無駄な買い物は避けられる
整理収納をするにあたり、収納を7~8割に抑えて2~3割は余裕を持たせるという考え方があります。一人暮らしの広さではそれを実行するのが大変だと麻里さんは話しますが、それでも物を買いすぎないような工夫をして収納のバランスを取るようにしています。
整理という言葉には、不必要な物を取り除くという意味があります。必要な物とそうでない物を明確にしておけば、無駄な買い物を避けられるそうです。例えば、マスキングテープを集める行為など、趣味で収集する物はどのように考えたらいいのでしょうか。
家の中に入る物と出ていく物のバランスが、全体的に取れていれば問題ないということです。
4. 収納について
収納に関してお話を伺うと、意外にも「きれいな収納にはこだわっていない。」という回答が返ってきました。麻里さんが目指す収納は「探し物をしない収納」であって、例えば引き出しの中の文具を白で統一するような、見た目重視の収納はしていないそうです。
クローゼット
洗濯物を干す際に使用するハンガーも、まとめて収納しておけば乱雑な印象になりません。
チェスト
アクセサリー
掃除道具
キッチン
洗面台周辺
トイレ
トイレ上の収納BOX:ニトリ
トイレ上部にある棚には、収納ケースを置き、トイレットペーパー入れとして使っています。トイレットペーパーのストックも最小限です。
5. 趣味や休日の過ごし方
自宅での仕事や出張など、個人事業主として忙しく働く麻里さんですが、休日は趣味のお店巡りや最近はじめたパーソナルトレーニング、旅行を楽しんでいます。
お店巡り
おすすめのカフェは、目黒通り沿いにあるFactory & Labo 神乃珈琲。スタッフが皆、白衣を着て迎えてくれる斬新なコンセプトのお店だそうです。スケルトンの建物の中央には焙煎工場があり、出されるコーヒーの味も本格的です。
学芸大学駅からすぐの場所にある、オシャレな八百屋さん「Chef’s Marche」も最近のお気に入りだそうです。
パーソナルトレーニング
長年、テニスをやっていた麻里さんですが、ライフスタイルの変化で続けるのが難しくなってしまいました。広い場所がなく、一緒にプレーする人もいない等、運動はしたいけれどもテニスを再開するには難しい状況です。そこで、新たに始めたのがパーソナルトレーニングです。
旅行
時間を見つけては、友人と一緒に旅行や一人旅をしてリフレッシュする時間をつくっています。四国の松山出身の麻里さんは、最近初めて訪れた沖縄のすばらしさに魅了されたそうです。
6. これから部屋づくりを始めたい方へ
一軒家なら、どこかの部屋を潰すなどして逃げ道をつくれますが、一人暮らしのワンルームや1Kだとそうはいきません。一人暮らしを始めるなら、収納に困らないように持ち物の量を減らすことが大事だそうです。
一人暮らしの経験を通して、自分の大切な物を限られたスペースに置きたいという気持ちがよくわかったとも話してくれました。
※麻里さんのインスタグラム
アカウント名:a___l__e_
趣味ではじめたインスタグラム。フォロワーを順調に増やしている現在では、仕事につながるような投稿も意識するようになったそうです。部屋の収納に関する投稿を増やしていきたいと話してくれました。一人暮らしの経験を生かして、一人暮らしのサポートをすることも考えているそうです。
お気に入りの一枚
■a___l__e_さんのInstagramを見る