一人暮らしには一般的なワンルーム。でも今は一人暮らしだけではなく、二人暮らしやファミリーでも、あえて広めのワンルームを選ぶ人が増えています。
空間を自分好みにレイアウトできるので、インテリアにこだわりがある人には嬉しい半面、困ったところもあるようです。
今回はワンルームの上手な使い方やパーテーション、収納家具を取り入れたレイアウト方法を紹介します。
1.ワンルームのメリットを生かす
住まいをワンルームにする一番のメリットは、広々とした開放感を感じられること。部屋を仕切らないことで視線が開け、実際の広さよりも広く感じることができます。
住まいを分割しないことで、視線だけでなく、窓からの自然光も隅々まで行き渡りやすく明るい室内に。さらに居室が広く取れるだけでなく、家族団らんにもメリットが。
仕切りがないので、子どもが小さい場合など特に家族がどこで何をしているかが把握しやすく、コミュニケーションがとりやすい家になります。
一方でデメリットもないとは言えません。住まいが分割されていないということは、一度に部屋の全てが見渡せてしまうので、お客様が来た時などはプライバシーの面が気になります。
メリットを最大限、生かすためには、ワンルームの空間を上手くコーディネートすることが必要になってきます。
住まいの中を壁で完全に区切ってしまうのではなく、パーテーションや収納家具を使ってレイアウトを工夫することで、デメリットを解消することができます。また、床や壁の色に工夫をすることで空間にメリハリをつけるなどの効果が生まれます。
2.ワンルームのレイアウトアイデア
黒いメタルフレームにガラスをはめ込んだパーテーションで、うまく空間を仕切っている部屋。デザイン性が高いパーテーションはインテリアになり、印象的です。
広い面積を仕切るときは、ガラス素材のものなど、スケルトンタイプがおすすめ。向こうの空間が見えれば、広さや採光を生かしたまま空間をレイアウトすることができます。
低めの壁でベッドスペースを。
マンションをワンルームにリノベーションするときは、大きなものや背の高い壁を作ってしまうと圧迫感が出てしまいます。低めの壁でも、十分空間にメリハリが出てプライバシーも保てます。
キッチンの床にはモルタル、リビングには木目が美しい無垢材の床、そして2つの空間の間にレベル差を付けることでうまくゾーニングしています。
実用性を考えるなら、収納家具を使ってスペースを仕切ってみては。収納家具だと奥行きがあるので床面積はとりますが、多くのものをしまったり飾ったりできるので便利です。スペースを少し囲むように収納家具を置くだけで立派なパーテーションに。
特別なパーテーションや収納を使わずに、家具のレイアウトを工夫するだけでも、空間にメリハリをつけることができます。
このようにベッドスペースにソファの背を向けてレイアウトするだけで、用途が違うスペースであることを印象付けることができます。それほど広さがないワンルームにおすすめの方法です。
こちらも収納家具をパーテーションのように使って空間を区切っています。
オープン棚のシェルフなら、背が高いものでも向こうが見渡せて圧迫感がありません。デザイン性の高い収納家具を使うことで、機能だけでなく、インテリアにも一役買っています。
衝立タイプのパーテーションとメタルラックの収納を使って、ベッドスペースを作っている部屋です。
2方向からスペースを区切るときも、どちらか一方をオープン棚にするなど工夫すれば開放感が失われずに済みます。
高さがそれほどない収納家具でも、間仕切りとしての機能は十分です。
ワンルームは収納が少ない場合が多いのでちょっとした棚が便利。ベッドスペースは生活感が出やすいので、少しでも目隠し代わりのパーテーションを置いておくと印象が違います。
ベッドスペースをカーテンで仕切るのもいいアイデア。カーテンのような柔らかい素材なら、圧迫感を出すことなく視覚的に区切ることができます。
低予算で実現できる手軽な間仕切りとして人気。カーテンの色や素材でインテリアも楽しめます。
間仕切りにグリーンを使った部屋。
完全に視線を遮らないので、採光も開放感もそのままに、空間にメリハリをつけています。スペースの境目にグリーンを飾ることで落ち着いた空間に。
ワンルームの中にも、着替えをしたりする為のプライベートスペースが必要。目隠しが目的のときには、完全に視線を遮ることができるパーテーションをうまく使って。しっかりとプライバシーが保てるスペースが1カ所あると、急な来客などにも安心です。
ファミリーの住まいには子どものスペースも必要。コミュニケーションをとりながらも、集中できるスペースづくりには、ちょっとしたパーテーションが便利です。衝立タイプのパーテーションのメリットは自由度が高いところ。成長していく子どもがいる場合は、住まい方も変わっていくので、自由度が高い方法が良さそう。
3.空間を上手にコーディネートして快適に
ワンルームの住まいにはメリットがたくさん。ちょっとした工夫をすることで空間をうまくゾーニングすることができれば、快適な暮らしが実現できます。