梅雨の季節は、なんとなく気分が憂鬱になってしまいます。湿度が高く、部屋で過ごしていてもベタベタとして不快。この湿気、インテリアにも様々な影響をもたらします。梅雨時期に起こる家の中のトラブルは、湿気が引き起こしていることが多いのです。この時期取り組める、ちょっとした工夫でできる湿気対策を紹介します。
1.梅雨の湿気はトラブルのもと
もともと日本は高温多湿な気候。その上、最近の住宅事情は気密性が高く、湿気が溜まりがちです。対策をせずにそのままにしておくと、家具やインテリアにトラブルを起こしてしまうことも。
湿気がもたらす一番の悪影響は「カビ」です。湿度に加えて、どんどん上昇する気温。この湿度と温度のコンビが、カビを発生しやすくします。カビは見た目に不快なだけでなく、放っておくと健康にまで影響が出てしまうことも。カビの胞子を吸い込んで体内に菌が入ってしまうと、病気やアレルギーになることもあります。一度発生したカビをとるのは大変。その前に対策をしましょう。
その他にも、梅雨時期には害虫が発生しやすくなります。6月から8月はダニが一番繁殖する季節。うっかりすると家の中のファブリックにもダニが発生してしまいます。キッチン周りはチャタテムシにも注意。これらの害虫は、一度発生すると駆除がとても大変です。
2.湿気に負けないインテリアのひと工夫
梅雨のインテリアトラブルを避けるために重要なのは、湿気を溜めないことです。ちょっとした工夫で、湿気が溜まりにくい部屋を作ることができます。
まず、家具のレイアウトに注目してみてください。梅雨の時期には、ソファーなどの家具の隙間や、家具の底、家具で隠れた壁紙にカビが生えやすくなります。そうならないために効果的なのは、空気の通り道を作ること。家具を壁から5cmほど離してレイアウトしてみてください。これで空気の流れができ、カビ予防になります。また家具と壁の間に隙間ができることで、ホコリが溜まりにくくなり、害虫の発生も抑えることができます。
次に注目したいのがクローゼット。クローゼットも湿気が溜まりやすい場所です。これが衣類のカビや、臭いのもとに。クローゼットにも空気の通り道を確保しましょう。ハンガー収納や引き出しの中がぎゅうぎゅうでは通気性が悪くなってしまいます。少し隙間をあけ、詰め込み過ぎないようにしてください。
またクリーニングから返ってきた衣類は、ビニールカバーをとってから収納しましょう。そのままにしておくとビニールの中に湿気が溜まりカビが発生する原因に。脱いだばかりの衣服をすぐにしまわないことも大事なポイントです。一度風通しの良いところに干して、熱と湿気をとってから、クローゼットにしまうようにすると良いでしょう。
3.除湿アイテムをプラス
インテリアの湿気対策として、除湿機能があるアイテムを取り入れるのもおすすめです。
除湿機能がある素材として、「炭」に注目してみてください。炭は冷蔵庫の中の脱臭剤としてよく使われますが、湿気対策にも役立ちます。炭は、湿度を調整してくれる優秀アイテム。湿気が多いときには、湿気を吸収し、空気が乾燥しているときには湿気を放出します。
炭を使った除湿は、クローゼットや押し入れ、トイレといった狭い空間に向いています。小さな竹籠に盛るなど工夫すれば、インテリア雑貨としても楽しめます。炭は煮沸して天日干しすれば、除湿効果が復活!何度でも使えるところも嬉しいですね。
キッチンやバス空間など、さらに湿度が高い空間には「珪藻土」を使ったアイテムを取り入れてみましょう。珪藻土とは植物プランクトン(いわゆる藻)が年月をかけて石灰化したもの。高い吸水性と、消臭効果がある素材です。
キッチンでは、砂糖や塩が湿気で固まることがありますが、珪藻土でできたブロックを入れておくと、これを解消することができます。また、バス空間では、バスマットを珪藻土に換えると、カビや臭いを防ぐことができます。珪藻土を使ったアイテムは、インテリアショップで多く扱われ、デザイン性が高いものも多いので、選ぶのも楽しそうです。
4.うまく対策して梅雨を乗り切って
梅雨時期の湿気は避けられませんが、ちょっとした工夫でカビやダニのトラブルは避けることができます。湿気がひどくなる前にしっかり準備して、お気に入りの家具や衣類を守ってください。